校長挨拶
第28代校長 渡邉恵里
大泉高等学校同窓会の皆様には、平素より本校の発展のために物心両面から温かい御支援と御協力をいただいておりますことに、厚く御礼申し上げます。私は、第28代校長を拝命いたしました渡邉恵里と申します。本校の歴史と伝統の重みを実感しつつ、学校運営の重責を果たしてまいりますので、御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
さて、本校は明治45年、「群馬県立館林農業学校」として、館林の地に開校しました。初代校長木村良雄氏は、開校式の式辞で「本校設立の目的は、農業に関する学術技能を有する優良なる農業家を養成し、天与の富源を開発して、本県の最も苦痛とする穀物、蔬菜及び果物等の不足を補ひ」と述べています。この初代校長の言葉は、本校の教育の中に脈々と受け継がれております。
大正12年には、校歌に「東毛三郡 真中に立ちて」と歌われているとおり、邑楽郡、新田郡、山田郡の中心地である現在の地に移転し、「群馬県立小泉農業学校」と改称。昭和14年には、農村を支える女性の養成のために「女子部設置」。昭和15年には、獣医の養成が急務となり「獣医畜産科設置」。昭和23年には、新学制により「群馬県立小泉農業高等学校」と改称。加えて働く青少年の勉学意欲を満たすため「定時制課程、分校を設置」。昭和37年には、高度経済成長に伴う産業構造の変化と都市化の進展により、女子普通科及び土木科を併設し「群馬県立大泉高等学校」と改称。その後、幾多の変遷を経て、現在に至っております。
この間、本校で勉学に励んだ20,400名が巣立ち、多くの先輩方が、農業はもとより産業、経済、政治、文化、教育界等のあらゆる分野で活躍され、郷土群馬の現在の隆盛の礎を築かれています。
本校は、長い歴史と伝統を礎に着実に発展し、現在、東毛地域における農業教育及び普通教育を両軸とした拠点校としての役割を果たしつつ、新たな歩みを始めたところでございます。 昨年度は、松本宗一郎同窓会長をはじめとする同窓生の皆様の御支援、御尽力により、創立110周年記念式典事業の一環として、体育館の暗幕一式を整備していただきました。また、体育館の壁面に衝突した際の衝撃を緩和するための防護マット、得点板、大型扇風機も寄贈していただくなど、本校の教育環境を改善できましたことに、深く感謝申し上げます。
これからの時代は、グローバル化の進展や技術革新が急速に進み、予測が困難な時代と言われています。このような時代においては、よりよい社会や人生を自ら切り拓いていく力が求められています。本校は、校訓「愛校、礼儀、責任」を根幹に据えた学校づくりを推進するとともに、目指す学校像に「地域社会を支えるリーダー」、「産業の発展に寄与できる産業人」の育成を掲げ、教職員が一致団結し、有為な人材育成に精進して参ります。
最後になりますが、同窓会の皆様には、今後も母校への変わらぬお力添えを賜りますようよろしくお願いいたします。
大泉高等学校同窓会のますますの御発展と、同窓生の皆様の御健勝、御多幸をお祈り申し上げ、挨拶とさせていただきます。